格安?激安?アンテナ工事の価格表記に隠された真実

アンテナ工事の価格表記

新築一戸建てなどで地デジやBS・CSアンテナを新たに設置しよう、という時に検索をしていると『格安アンテナ工事5千円〜』『激安!!アンテナ工事6千円〜』こんなタイトルを見た事はありませんか?

 

まずお伝えしたいのは、実際に工事をお願いした際にその値段でアンテナ工事を丸ごとやってくれる業者は存在しないという事です。

 

では、なぜそんな表記をしているのか。ここではアンテナ工事業界の値段のカラクリとその裏側について解説していきます。

 

格安・激安価格は『アンテナ本体の価格』

 

ネットでアンテナ工事の業者を検索した際に、パッと目に入るところに表記される価格はアンテナ本体の価格です。勿論、アンテナだけを入手したいならこの価格で手に入るわけですが、実際のところアンテナを立ててテレビを見るには

 

  • 地デジの電波を受信できる環境
  • 正しい位置に地デジアンテナを設置できる技術
  • ブースターや分配器などのその他の必要部品の確保
  • 屋根上など高所作業となるため落下でケガをするリスク

 

これらをクリアできる人でなければ、アンテナを設置することは出来ません。

 

地デジアンテナとBS・CSアンテナで設置方法も電波の測定方法も変わります。そういった作業に慣れている方なら地デジアンテナの設置をDIYで行うことも可能ですが、今までそういった作業を未経験な方には大変難しい作業です。

 

実際には、アンテナ本体以外に『人件費としての技術料(施工代金)』『アンテナ本体以外の各種部品代金』が上乗せされた価格が最終的な費用となります。

 

検索した際のページタイトルに、明らかに他より安い価格を記載しているのは、これらの費用を隠し、まずは自社サイトを見てもらおう、というのが一番の目的であって、決してその価格で工事が出来るわけではない、という事は覚えておきましょう。

 

 

アンテナ工事の相場・費用はどのくらい?

 

では、実際にアンテナ工事を頼んだ場合に、いくらくらいの費用が総額でかかるのか見ていきましょう。

 

地デジアンテナのみ設置の費用目安

地デジアンテナ

 

32,000円〜42,000円

 

地デジアンテナのみの場合、八木式アンテナと呼ばれるUHFアンテナか、外観がスタイリッシュなデザインアンテナのどちらにするか、また設置場所は屋根裏か屋根上か、といったところで費用が変わってきます。

 

「あれ?15,000円くらいの価格を良く見るけど?」

 

と思われたかもしれませんが、これにはブースターの設置費用が入っていません。ブースターはアンテナで受信した電波をテレビに正しく表示させるために、電波を変換・増幅する装置で、これが無ければ基本的にテレビを見る事が出来ない必須部品です。

 

しかし、この価格を別個で表記し、総額を分かりづらくしているケースが散見されます。

 

また、東京MXやサンテレビなどの地方局も綺麗に見たい、という場合にはご自宅の立地条件によってはアンテナが二基必要となるケースもあり、その点もなるべく事前に確認しておきたいポイントです。

 

地デジ+BS・CSアンテナ設置の費用目安

BS+地デジアンテナ

 

50,000〜62,000円

 

BS・CSアンテナの設置が加わると、前述の地デジ設置に必要な費用に15,000〜20,000円ほど加算されるのが一般的な相場です。

 

現在はBS・CS共用のパラボラアンテナがあり、アンテナ自体は地デジ用とBS・SC用の2基で済みます。ただ、注意したいのはスカパーのような多チャンネルCSを見たい場合には、アンテナの種類が複数あり、用途に応じたアンテナを選択する必要があります。

 

それによって価格も変動しますので、希望したい視聴内容は前もって確認しておきましょう。

 

4K・8K対応アンテナ設置の費用目安

4K8Kアンテナ

 

70,000円〜90,000円

 

対応テレビは続々と市場投入されている中、4K・8K放送は現在のところネット配信が主流です。しかし、2018年末よりスタートする本放送(BS経由の4K・8K放送)に備えて、現時点で4K・8Kに対応するアンテナを建てたいという方もいらっしゃるかもしれません。

 

現在のところ、4K・8K放送対応のパラボラアンテナの設置は、最も費用が高額になります。その理由は単純に4K・8K放送に対応するパラボラアンテナの部品代金が高いことなのですが、それにしても他と比べると高額なのは否めません。

 

では、なぜそんな価格設定なのでしょうか。

 

 

アンテナ工事の価格設定はなぜアバウトなのか。業界の裏話

 

地デジ、BS・CS、4K・8K、いずれにしてもテレビのアンテナ工事の価格設定は、非常に曖昧です。

 

これには、以下の様な理由があります。

 

  • アンテナ工事は一度設置してしまえば10年以上そのままの為、一般の方の知識が少ない
  • その為、相場を知らない人が多く、業者の言い値で販売・施工されてきた
  • 2012年のアナログ放送完全終了で地デジ移行の特需が生まれ、悪徳も含む業者が乱立した
  • ニッチな市場ゆえ、競争が少なく価格標準となるような大手が存在しない

 

これらが理由としてあげられます。テレビはほぼ全家庭にある生活必需品であるにも関わらず、付随するアンテナ工事に関しては、その特性上一般の方が触れる機会はほぼ無いため、言い値で施工をしているケースが多いのです。

 

現在では地デジアンテナの設置が30,000円程度から行えるようになりましたが、地デジ切り替え特需だった当時は、なんと10万円ほどの工事費用を取っていた業者も多数ありました。

 

勿論、アンテナ工事は屋根上にのぼって作業を行う、危険な作業です。実際、屋根上から落ちてケガをしてしまう職人さんもいますし、そういった意味では技術料が高くなるのは仕方のない面があります。

 

しかし、アンテナ本体価格だけを激安・格安といった形で表記し、優良誤認を生むような表記が横行しています。それは、一般の方の知識の無さやこれまでのアンテナ工事業界の成り立ちといった背景があるのです。

 

また、これは業界の裏話として『口コミや評判サイトを自社で運営している業者』も存在し、その中ではライバル業者の悪口を書き連ね、無責任・無根拠な自社アゲが繰り返されています。

 

個人的には実にくだらない作業に仕事の時間を費やしているな、と思いますが、そのようなやり方に血眼になっている業者をあなたは信頼できますか?そういった事情も考慮すると、業者の良し悪しが見えてくるものです。

 

関連記事:【必見】アンテナ工事のランキングや口コミサイトに要注意!!

 

 

本当に格安・激安でアンテナ工事を頼むにはどうすればいい?

 

とは言え、現在はネットの発達によって、かなりアンテナ工事業界でも価格競争が行われるようになりました。

 

その為、地デジアンテナやBS・CSアンテナの設置については、どこの業者も似たり寄ったりの価格になってきています。

 

一方、4K8Kアンテナについては、まだまだこれからの市場ということもあり、価格競争が始まっておらず、かつてのような言い値で施工されているのが現状です。

 

では、そんな中からどうすれば本当に格安・激安でアンテナ工事を頼む事が出来るのか。

 

それは、各社のホームページに書かれている値段を鵜呑みにせず、とにかく『見積もりを比較すること』です。

 

まずは、ご自宅の環境を今一度確認してください。

 

  • 屋根の形状はどうなっているか
  • 自宅周辺に電波を遮断する大きなビルや竹林はあるか
  • テレビを見たい部屋数は何部屋か
  • 八木式アンテナ、デザイナンテナどちらがいいのか?
  • BS・CS、4K8Kは必要か?

 

これらを先に確認しておくと見積もり依頼もスムーズにいきます。その上で、今は多くの会社でネット経由で見積もりを依頼することが出来ますので、事前に見積もりを依頼し

 

  • 価格の比較
  • 対応の丁寧さ
  • 説明の詳細さ

 

これらをしっかりチェックしましょう。他社との見積もり比較をすることで、値引き交渉が可能なケースもあります。

 

そして、そういった価格面とは別にお伝えしたいこととして、前項でもお伝えした通り、ニッチな市場ゆえにまだまだ『対応の悪い適当な業者も多い』ということも覚えておいて頂きたいポイントです。

 

私が実際に見積もり依頼を10社から取った体験記を見て頂ければ分かるように、見積もり一つすらすんなり出さない業者もいます。もしもそういったところと知らずに適当にお願いしてしまえば、確実に相場よりも高い価格で工事を行うことになりますし、手抜き工事をされる危険すらあります。

 

地デジや4K8Kアンテナ工事を格安・激安でやりたい、というのは誰しも思うことかもしれませんが、それだけを基準に選ぶと安物買いの銭失いとなりやすい業界である、ということは留意して頂きたいと思います。

 

 

格安・激安アンテナ工事の裏側まとめ

 

  • ブースターや分配器などアンテナ以外に必要な部品があることを知っておこう
  • ネットの価格表記は全くアテにならない
  • 見積もりを必ず事前に取ろう(出さない業者はその時点でNG)
  • 対応の良し悪しもしっかり見よう

 

格安・激安と謳うことは誰にでも出来ることですが、その中身は玉石混合なのが実情です。

 

少々面倒ではありますが、滅多にやらない工事だからこそ、しっかりと見積もり比較をしましょう。それが悪徳業者を回避し、本当に納得のいく価格で工事をする近道ですので、少しの手間を惜しまないで頂きたいと思います。

 

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